2012年2月23日木曜日

表と裏の話 蒟蒻の表と裏はどっち?

昔「こんにゃく問答」というテレビかラジオの番組があった。こんにゃくのようにふにゃふにゃしていてつかみどころがないというのがその名の由来らしい。

またこんにゃくの裏表がはっきりしない。どうでもいい様な事なのだが、どちらが表なのかと問い詰められると返答に窮する。
このところ漢字づいていて、書店に行っても漢字の所につい目が行ってしまう。漢字検定はすっかり定着したのか、書店でも大きなスペースを占めている。

その中でも、「うん?」と思ったものの、一例を挙げると、「表」という字の説明に「表」という字を使っている本があった。

表 ; 冬の寒い時期に内に着物を着込み、外側(表)にさらに着物を着たことから生まれた。
裏 ; 着物に田の字のような模様の入った裏地を使用したことから生まれた。

いずれももっともらしい説明だが、「表」という字がどのようにして生まれたのかの説明にはなっていない。「表」という字の説明に表を使う?論理的破綻だ。「裏」の説明も本当かなと思ってしまう。漢字が生まれるような太古の昔に果たして「田」の模様の入ったような袷のしゃれた服が果たしてあったのだろうか。

そこで唐漢氏に登場願うこととする。この方がすべて正しいというつもりもないが、バーバリ模様の説明よりずっとましに思えるのだ。

一種の会意文字で、金文の下の部分は襟の袷を示す象形文字である。真ん中の記号は文字にすると「生」で成長するものを示しており、これは「毛皮」だというのである。一番上の部分は下部を覆う形になっている。毛皮の衣は通常中に着ることはなく「表」となったという解釈である。


次に裏はどうだろうか。
「衣」と中国語で「中・内部」を表す「里」の二つの記号が合わさった会意・形声文字である。これはある意味ではきわめて単純である。金文の形から見ても「田」の模様としては出てこない。襟の中は「里」である。里の字に「田」が出てくるが、里は田と土が合わさった会意文字で、すでに元の「田」という字ではないし、また単なる模様ではない。
現代では簡体文字は「裏」を略して「里」と書くが、これは音が同じなのでそうしたのかもしれないが、略しすぎではないだろうか。

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