2012年3月2日金曜日

女の漢字:「姓」 文化・社会の原点はここにあり


 「姓」という字は、中国の社会が母系制社会から氏族制度へと発展し、氏姓制度さらに古代、中世、近代の今日に至るまで、社会の根幹の仕組を表す重要な文字である。このブログの重要な仕事は漢字の変遷から社会の変遷を読み解くことでもあるので、「姓」という字はこのブログの重要なコンセプトともいえる。今後折に触れ理解を深めていきたい。氏族制度の基盤は血縁集団にあったが、それがやがて国家の政治制度として編成され社会基盤として機能していくようになる。
 
「姓」という漢字は古代から近代にいたる非常に長い期間
社会の成り立ちの根幹の制度・概念を表す漢字である
 「姓」は会意文字であり、形声文字でもある。甲骨文字の「姓」の字の左辺は女という字で、右辺は草木の発芽成長の記号である。両形も会意文字であり、母系制氏族社会で、同一の女性を始祖とする後代まで広がる社会を示している。

 同一の女性の祖先の子孫は、彼らが一人の同じ女性から来る所から金文の姓という字を生んだ。
右辺の字の符号の中の短い横棒と左辺の女偏が人偏に代わり、この時期に社会が既に男性の権力の時代に入り、既に母系制氏族制度が転覆したことを表明している。小篆の「姓」という字は女と生に回復しているが、母系制に回復したということではない。ただなぜ人遍から女偏に変わったのかは調べる価値がありそうだ。

実際上、この一時期、早くも張、王、李、劉等の男性の姓の天下であり、司馬、諸葛、欧陽などの2文字の姓は皆父系から得た姓である。

 上古社会では、個人並びに氏族の姓は皆女性の血統に源を発している。この一点早くから氏の文字の構造は証拠となり得た。姜の様な性は、神農の居姜水の姓と考えられる。女の羊の声は「姫」の様な性を生んだし女の臣の発声は「姓であり、又皇帝の数少ない姓を生んだ。「姚」などもその数少ない例かもしれない。

 中国古代社会では平民と奴隷は皆姓を持ってなかった。只貴族のみが姓を持っていた。実質上早期には姓の権利が独占されていた。この為に上古では庶民という言葉は百官を指していた。平民も姓氏を持つ様になって、庶民という言葉は一般庶民を表示するのに用いられた。
 日本では、朝廷が、官位と同じように氏(うじ)と姓(かばね)を授けて氏姓制度を国家機構の中に組み入れ構築していった。

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