2012年3月30日金曜日

中国の櫻、日本の櫻の違い:その由来と語源

日本人にとって桜はやはり格別である。一面のサクラの花の下で、花吹雪に身を晒されて、初めて本当の幸福感を感じるようなところがある。今日本の高知では桜が満開である。この2,3日で東京でも開花し始め、一週間から十日の内に全国で開花を迎えるようになる。


中国でも少し時期がずれるが、桃色の美しい花をつける木がある。幹も桜と同じように濃いあずき色で、光沢があり、横に縞が入って全く桜の木と同じようである。しかし、微妙に違うのでこれは何の木かと尋ねたら、桃の木という。なるほど、三国志にもある、劉備、関羽、張飛が義兄弟の契りを結んだ花というのはこの花なのかと一度は納得したものの、これが本当に櫻なのか、桃なのか未だにはっきりしない。中国人は植物の名前などに知っている人はあまり多くないようで、花の名前を聞いても私の方が詳しかったりするので、あまり当てにはならない。私はこれは日本とは種類が違うが、桜の木と考えている。


中国渤海湾の沿岸の都市錦州に咲く
桃?の花。櫻に本当によく似ている
花のトンネル 中国でも非常に美しい
 
  昔学生の頃、コンパで歌った歌の一説に「桜という字はやっこらやのや、二階の女が気(木)にかかる気にかかる」というのがあった。桜の旧字は木偏と二つの貝を並べてその下に女と書くという綴りを謳ったものだが、この歌も最近では聞けなくなった。昔のように野卑なバンカラな風潮は姿を消してしまった。さて、桜の字はどこから来たのだろう。甲骨文字は見出させなかった。初めからないのかもしれない。唐漢先生に尋ねてみることとしよう。
櫻(繁体字)は二つの貝と女から出来ている。何を意味しているのか。女の子は幼児期のころ小さな装飾品を集めるのが好きである。砂浜の上の美しい貝殻に穴をあけひもで結んで首にかけるのは非常にいい装飾品だ。上古の時代この種の装飾品で身を飾るのに夢中になった。貝殻の装飾品で身を飾った女の子は「婴」(yingと発音する。桜の旧字の旁の部分)と云った。
   桜の種類には2種類がある。一つはサクランボの木だ。春には花が咲き、花は五弁で色は薄紅、清らかで優雅で美しい。果実は紫紅色で、甘い味がする。俗称桜桃といわれる。これは果実を収穫するための桃の木である。また別のサクラは即ち桜花の木である。この種類は花の鑑賞の為の植物で日本の国花でもある。
 桜は木偏とYingの組み合わせで、ボタンや山茶花とは似ていない。一花一花単独で開き、しかも木の実は固まって密生し実をつける。ちょっと見上げると色とりどりまじりあって、まるで仙境にいるかのように錯覚する。当然サクランボの実は紅色の瑪瑙の玉の様で、一枝に4,5個から7,8個で同じではない。
 以上のことから桜の原義は女の子が身に付けた貝殻で出来た装飾品(桜貝?)のような美しい花の木ということらしい。

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