2012年6月28日木曜日

「殷」はこれを滅ぼした「周人」が呼んだ蔑称:「殷」の起源と由来

 殷という国名の由来

 「殷」という国は、BC1600年頃、今の中国の河南省の辺りで栄えた連合体国家であった。殷という国名は殷の人々自身がそう呼んでいたのではなく(むしろ彼ら自身は自分のことを「商」と呼んでいたようであるが)、これを滅ぼした周人がこの商邑という国家連合をさげすみの心で「殷」と呼んだということである。




殷という字の解析

  「殷」これは会意文字である。甲骨文字の「殷」の字は左辺はおなかが突出した人間の形である。右辺は今まさに手が鋭い針の形ものを持っている形である。両形の会意文字で、針を以て人の腹を指していることを表示している。疾病を治療する意味である。金文の「殷」の字は、甲骨文字を引き継ぎ、小篆もまた金文を引き継いでいる。文字が一歩一歩変化している中で、楷書の「殷」とかくようになった。


広大な王墓の門

殷の本義は手術用の石針で切り開き、血を放出する

  「殷」の本義は針でさし、血を放出すること。史書記載にもとづけば、最古の針治療で、イシバリ(古代医療用の石針、または石片)で、一種の鋭利な石片である。それで化膿した部分を切り開いたり、身体の部分を指したりして、傷病の治療効果を持つものである。この種の篩治療手段は3つ効果:その一骨ばり、竹針、金属バリを用いて刺治療、その二は石片、角骨片を用いて急性のカタルを切ったり、放血治療したり、第3には外科手術の切開に用いたりした。


 殷は針または放血のことで、放出した血は往々にして赤黒いものである。この為院には黒紅色の意味もある。《左伝・成公二年》にある如く、「左輪朱殷」は即ち左の車輪は血で染まって赤黒かったという意味である。針石で、化膿部を破った。声が出た。だから「殷」は声の様な言葉にも見える。「Yin」と読む。·召南·殷其雷》の殷其雷は雷の音殷殷としてのという意味である。 


殷朝の国王の墓に埋葬されていた戦車と人馬
周から見れば
殷は国の腹全体に膿がたまった国


 「殷」も周人が商を滅ぼした後、周人が商王朝に付けた蔑視的なあだ名である。意味は「商王朝の統治者は飲んだくれで色に溺れ。王国全体が腹に膿がたまった病人のようだ。周人はイシバリを手に取った医者で、彼らに最初の手術をした。だから周人は敵を恨み商を殷とよんだ。



周人が殷を滅ぼした後、商王国が数百年架かって作り上げ、蓄積してきた大量の財宝を掠め取った。だから、「殷」は膿の溜まった凸部,腫れという意味から拡張して盛大なとか多いという意味が出てくる。現代中国語の中で「殷」は財物について、充足していることを指す。また感情については「深く厚く」を指す。殷切、殷憂のとおりである。また更に拡張して、熱情、周到の意味もある。殷勤の言葉の様なもの。

  

2 件のコメント:

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  2. 文字源流浅析などから「殷」がお腹に鍼を刺す様であることは理解していましたが、それがなぜ、蔑称となるのかわかりませんでした。たまたまここにたどり着き、納得致しました。ありがとうございました。

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